MAKIDAIさんも遭ってしまった交通事故。誰でも加害者、被害者になる可能性がある交通事故ですが、いざ遭ってしまったら気が動転してしまうもの。もし自分が被害者になってしまった場合、何をすべきなのでしょうか?以下の内容を参考に落ち着いて行動しましょう。
安全確保
二次災害を防ぐためにも、安全な場所に移動しましょう。自転車や車などがあれば移動させましょう。
■こんな場合は119番で救急車を
負傷者が下記の場合は、直ちに救急車を呼びましょう。
・立ち上がれない
・意識がない、朦朧としている
・出血が多い
・頭を強く打っている
・めまいや吐き気がある
・強い痛みがある
・負傷者が救急車を求めている
110番で警察に連絡
加害者側が警察に連絡する義務がありますが、加害者が連絡できない状況にある場合は被害者が連絡しても問題ありません。加害者が拒否した場合には、加害者の連絡が義務付けられていること、拒否したことが明らかになった場合には懲罰や罰金が発生する旨を冷静に説明しましょう。
■呼ばなかったらどうなるのか
加害者が交通事故の報告を怠った場合、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。 また被害者にとって圧倒的なデメリットになります。後々怪我が判明した場合、警察に届け出をしていないと交通事故証明書を発行してもらえないので治療費を加害者側に請求できなくなります。届け出を出してさえいれば、後から人身事故に切り替えて、慰謝料の請求も可能になります。
情報の確保
事故現場の状況や相手の情報を記録しておきましょう。後々の示談や損害賠償請求の時に役に立ちます。
■記録すべきこと
・事故発生の時間
・加害者の情報(名前・住所・勤務先・連絡先・強制及び任意保険会社名
保険証明書ナンバー・車のナンバー)
・目撃者の情報(名前・連絡先)
■スマホで情報確保
・ブレーキ痕や破損箇所など現場の状況を撮影する
・怪我の状態も写真に残しておく
・相手の自動車ナンバー
・相手や警察とのやり取りの録音
警察の現場確認で気をつけること
警察が事故現場に到着すると、実況見分が行われます。加害者と被害者からの聴取や現場の撮影を行った後、調書が作成されます。その調書を元にして保険会社が過失割合を判断しますので、何を発言するかが非常に重要になってきます。事故直後は冷静な発言ができないものです。気が動転してしまって、気づかぬまま自分に不利な発言をしてしまったりすると後の交渉に響きます。そうだったかもしれない、といったような曖昧な肯定はやめましょう。わからなければわからない、違うことにはきっぱりと否定ができるように心がけるだけでも違うはずです。
保険会社に連絡
自動車同士の事故の場合は自分の保険会社に電話しましょう。被害者が加害者に代わって連絡することも可能です。
病院に行きましょう
目立った外傷がなくても念のため病院へ行きましょう。実は骨折であったとか、鞭打ちなどの症状が後から来ることもあります。直後の診断でないと、事故との因果関係を証明できないため、その日のうち、または翌日に行けるとベストです。病院での検査費及び治療費は加害者側への請求対象になります。診断書と領収書を忘れずに発行してもらいましょう。保険の適用内です。
警察署に事故後10日以内に診断書を届け出れば人身事故に切り替えてくれます。加害者側の保険会社に報告することも忘れずに。
■人身事故に切り替えるメリット
人身事故は物損事故に比べて請求できる項目が増えます。物損事故の場合、基本的には車の修理費や格落ち損害費用などの補償が中心となります。対して、人身事故の場合は治療費、休業損失、逸失利益、慰謝料などの請求が可能です。(人身事故証明書入手不能理由書があればこの限りではありません。)
■人身事故として認めてもらえなかった・・・
物損事故としてから10日以内に診断書が出せなかったなど、警察が人身事故として認めてくれなかった場合には、相手方の保険会社に「人身事故証明書入手不能理由書」を提出すれば、民事では人身事故扱いになり治療費などの請求が可能になります。通常先方の保険会社に申し出ることで入手できます。ただし必ずしも受理されるわけではないので、警察による証明書が一番確実です。
示談交渉は症状固定後に
加害者側はできるだけ早く示談交渉を進めようとしますが、安易に合意しないように注意しましょう。示談成立後は、金額の追加交渉ができなくなるため、万が一事故の後遺症などが新たに判明した場合でも、その治療費を請求することは出来ません。示談交渉は慎重に事故の症状固定後に行いましょう。
被害者にとって有利に進めるためには
保険会社はあくまで加害者側の味方であり、また交渉のプロです。自分が被害者のプロでもない限り、相手のペースで進んでしまい対等な交渉は難しくなります。その結果、不利益を被ってしまうこともありえます。
自分ではどうしようもない場合には、プロである弁護士に相談することも有効な手段の一つです。人身事故への切り替え交渉から示談金の交渉まで代理で行ってくれますので、泣き寝入りしたくないという方は、適正な損害賠償金を勝ち取りましょう。