インターネット関連の問題や企業法務に強い甲本先生。企業法務では全国各地から依頼を受けて、飛び回っているそうです。そんな先生に本日はインタビューさせていただいた。
著作
「デジタル証拠の法律実務Q&A」(日本加除出版)共著
メディア掲載・出演
日本テレビ NEWS ZERO、フジテレビ 直撃LIVE グッディ!、週刊新潮、Yahoo!ニュース等
所属弁護士会:第一東京弁護士会
先生が弁護士を志した理由は?
私は元々理系出身で、大学院でウイルスの研究をやっていました。
その後メーカーに勤務し、特許に興味があったので、特許事務所で特許の書類を書く仕事をしました。その時に、弁理士になろうと思い、法律の勉強をしていたのですが、当時の署長が何を間違ったのか、弁理士より、弁護士の方がなりやすいと言うので、20代半ばにして、弁護士を目指そうという気になってロースクールに通い始めました。
弁護士の仕事は幅広く、様々な分野の仕事ができますし、これまでの仕事の経験も活かせると思いとても魅力を感じていました。ただ、元々理系ということもあり、これまで本格的に法律の勉強をしていなかったので苦労しましたが、執念深く勉強を続け、無事司法試験に合格することができました。
甲本・佐藤法律会計事務所の特徴って?
今メインでやっている仕事が、インターネットに関するトラブルです。
企業から個人まで幅広く、一般の弁護士で解決できるかどうかの判断がなかなか難しい案件でもやってみる価値があればどんどんやっています。そこで次の新しい切り口が開けていくこともありますので、基本的にインターネットに関するご相談に関して投げ出さないところが特徴だと思います。
また、企業法務にも注力しています。知的財産絡みの事業分野を抱えているソフトウェアメーカーや美術大学の顧問に就いていて、著作権の問題などを扱っています。企業法務は全国各地からご依頼いただいていて、出張で全国各地を飛び回っています。
通常の弁護士の業務も、もちろん幅広く対応していますが、インターネット関連と企業法務は特に強みを持っていますね。
相談に来られた方に対しては、その方の望むところと私の仕事が一致しているかを気にかけています。他の方法で安心を得られる方もいますし、法律的な問題にどこまで弁護士が絡めるか限界のある案件もありますので、じっくりと話を聞いて、方向性が同じ依頼者様の案件をお受けするようにしています。
お客様と、仕事においてはある意味、相思相愛の関係を築き、お互いに信頼できることを1番重要視しています。
今後の弁護士業界とその中での先生の展望について教えてください。
弁護士の数は確かに増えているのですが、仕事が減っているかというと、そうではないと思います。弁護士に対するアクセスの手段はかなり広がっていて、仕事が終わってからでも弁護士と相談できるような、スマートフォン1つあれば弁護士と繋がれる世界ができているので、それにきちっと対応できるスキルを弁護士側が持っているかが、弁護士として生き残るキーポイントになると思っています。
お客さまにとって、選択肢が増えることはいいことで、そこで自分に合った、より身近な弁護士を見つけることができます。
「弁護士の選び方」はお金を払えばだれでも登録できるわけではなくて、相手側として戦った時に一目置かれる存在である弁護士が集まっていると思います。
私が推薦する先生はお墨付きの自信を持って勧められる、敵ながらあっぱれという人を紹介しています。
ユーザーが評価しているようなサイトではなくて、専門家が専門家を評価するというのは、新しい試みで信頼性は高いのかなと思います。
ある意味武田信玄と上杉謙信みたいな感じでしょうか。彼らもお互いに見るべきところはきちんと見ていて、お互いに尊敬はしていたのかなと思います。
貴重な人脈を先生方が明らかにしているのは非常に素晴らしいことだと思います。
今ではいろいろな連絡手段があり、私は顧問先との連絡ツールとして、メインにチャットを使っています。そのチャットではタスクの管理もでき、何を依頼していて、それが今どういう状況なのかをお客様と常に共有できるような状態にしています。
コミュニケーションに対するコストをなるべく下げていくことが双方にとってのメリットになります。いかに弁護士側がお客様との垣根を低くしていくかがお客様に選ばれる理由の一つになると思います。
将来的にはいくつか支店を出せたらいいなと思っています。
私はお客様と話すことが好きなので、私でなくてもできる仕事はお任せして、お客様と話す部分に時間をしっかりと作っていけるようになりたいなと思っています。