たとえ痴漢の事実がなかったとしても、「痴漢」という汚名を着せられてしまった時点で人生を脅かすほど大きなダメージを受けることになります。痴漢冤罪に巻き込まれないために、自分が被害にあうかもしれないという自覚とその防衛策を知っておくことが大切です。万が一巻き込まれてしまったときの対応もご紹介します。女性にとっても他人事ではありません。大切な人が冤罪被害にあってしまったときのことを考えながら、読んでみてくださいね。
痴漢冤罪詐欺に注意
痴漢の冤罪というだけでも社会的信用を失う可能性があります。特に社会的な地位が高ければ高いほど、信用問題に関わってきます。世の中には、その弱みにつけ込み金銭を巻き上げる痴漢冤罪の詐欺グループが存在するくらいです。大手企業や上場企業の重役が電車に乗らないのは、こういったトラブルに巻き込まれないようにするためでもあるはずです。それだけ痴漢の冤罪は疑いを晴らすのが難しいです。
痴漢冤罪を避けるための自己防衛策
痴漢の冤罪被害に巻き込まれないためには、疑わしい行動を取らないことが鉄則です。痴漢に間違われないためにできる自己防衛策を紹介します。
■バンザイのまま動かない
両手で吊革や荷物置きの手すりに捕まるなどしてバンザイをします。また不用意にポケットやカバンを漁ることで痴漢に間違われることもありますので動かないことが大切です。手を掴まれて、「この人痴漢です!」といった事態は避けられそうです。
■スマートフォンの操作に注意
スマートフォンの操作にも気をつけましょう。誤って「カシャッ」とカメラの音を立ててしまったら、盗撮を疑われてしまうかもしれません。
■ラッシュ時間を避ける
混む時間を避けて、早い時刻の電車に乗りましょう。早起きは三文の徳ともいいます。
■男性の中に入る
なるべく女性に近づかないようにしましょう。男性が多いところを狙って乗車しましょう。
痴漢冤罪に巻き込まれてしまったら
もし痴漢に間違われてしまったら、落ち着いて下記の行動をとりましょう。逃げ出すのは手っ取り早いですが、捕まった場合状況が悪化しますので現実的ではありません。
■ホームにとどまる
詳しい話を、といって駅員室に連れ込まれないようにしましょう。実は、駅員室に付いていく行為は私人による現行犯逮捕に同意したとみなされてしまうのです。長時間取り調べを受け、そのまま身柄を拘束されてしまうかもしれません。周りの目が気になりますが、ホームに留まって無実を証明するのが無難です。
■認めるような発言をしない
当たったかもしれないなどと認めるような発言をすれば、一気に状況が悪くなります。きっぱり否定をしましょう。
■目撃者を募る
周囲の人に冤罪であると助けを求めましょう。第三者の証言は重要な証拠になります。
■録音をする
スマートフォンを使うなどして、やり取りの録音をしましょう。自分が一貫して否定していることの証拠になる他、あとになって相手の供述に矛盾が生まれる可能性もあります。のちに名誉毀損で訴える時などに役立ちます。
■当番弁護士を呼ぶ
刑事事件の容疑者は、逮捕された時点で一度だけ無償で弁護士を呼ぶことができます。これを当番弁護士制度といいます。もし逮捕されてしまったら、すぐに呼びましょう。警察の取り調べを受ける際に、弁護士を呼ぶかどうか聞かれますので、必要だと伝えてください。制度を知らないとお金がかかると思って躊躇してしまうかもしれません。無料ですので安心して利用してください。
弁護士に助けを求めましょう
警察の取り調べに単身で挑んで、あれよあれよと言う間に勾留されてしまうこともあります。一刻も早く弁護士を呼ぶこと、また弁護士を呼ぶまでは取り調べに応じないことが大切です。
また、冤罪被害にあったら名誉毀損で損害賠償を請求することも可能です。合わせて弁護士に相談してみましょう。