幅広い相談分野に加えて、医療事業者、介護事業者に対して経営目線、法律目線の両面で相談を行っている齊藤宏和先生に本日はインタビューさせていただいた。
セミナー登壇多数
執筆論稿:「病院におけるコンプライアンス経営-病院法務部の可能性-」
所属弁護士会:第一東京弁護士会
先生が弁護士を志した理由は?
もともと経営の方に興味があって、祖父が個人事業主で、父はサラリーマンだったのですが、自分でいつか会社を作るぞと言っていたのでそこを手伝うことを想定していました。それぞれ和菓子屋とIT技術者なのでやっていることは全然違っていて私自身それを後追いするつもりはなかったのですが、私がなにができるかを考えたときに経営そのものを勉強することとサポートという意味で法律を勉強しようと思い法学部に進学しました。その頃たまたま法科大学院ができる時期だったので、やってみるかとなったのがきっかけですね。
親和法律事務所 の特徴って?
私自身が経営の大学院に弁護士になってから通っているので、経営の観点からもアドバイスができるというところが他の事務所と違います。医療、介護を専門に経営を勉強していますので、医療法人、病院、介護事業者さんについては他の弁護士と比べると専門知識がありますのでそれが強みですね。
意識していることは、目の前の問題の解決はもちろん第1優先ですが、それに固執するあまりその人が本来したいこと、全体的にこういう方向でいきたいというおおよその方向性を見失わないようにというところは考えてアドバイスしています。
今後の弁護士業界とその中での先生の展望について教えてください。
弁護士業界は、元々弁護士自体の距離が非常に近い業界なので、お互いにコンフリクトで受けられないときに自分の知っている弁護士に紹介するということはよくあります。ただ、それはあくまで弁護士側だけで分かっていることだったので、それを外部に表すということはこれまでなかったと思います。弁護士をもっと身近に感じてもらうための1つのきっかけとして「弁護士の選び方」は非常にいいことだと思いますし、改めてあの人って何ができるんだろうと考えるいい機会になるというのはとてもいいことだと思いました。
今後の弁護士業界は、紛争事件というのは件数自体は大きくは変わっていない中で弁護士の数は圧倒的に増えているので、従来型の紛争解決を目的とする弁護士のニーズは相対的に減ってはきています。
その中で競争していくのか、違う観点から生きる道を見つけていくのかという大きく分けて2つの選択があると思います。私は紛争解決をベースにしようとは思っていないです。弁護士というのはあくまで資格の1つでしかないので、そこに軸足は置きつつ、別のことをしていきたいと思っています。そういうことをしてくる人も今後は増えてくると思います。
企業が発展する方向に、相談してくれた方が発展する方向に導く助けができればと思っています。